自社製品に縛られることなく顧客に寄り添って提案したい
外資系のハードウェアメーカーでエンジニアとしてのキャリアをスタートしました。チームリーダー、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネジャーと経験を積み、最終的には複数のプロジェクトを管轄する統括プロジェクトマネジャーを務めました。
前職は多数の自社製品を抱えていました。お客様の課題に対して自社製品を組み合わせて解決策を提案する、というのが基本スタイルです。私自身も自社製品に誇りを持っていましたし、それを活用した提案も当然だと思っていました。ただ、お客様と話す機会が増えるに従い、ある疑問を持つようになりました。自分たちの提案は本当の課題解決に繋がっているのだろうか。自社製品にこだわらなければ、もっと寄り添った提案ができるのではないか。そう思い始めたのです。
受託開発を生業としている限り、このモヤモヤはなくならないはず。それで転職を始めました。ウルシステムズの名前は以前から知っていました。転職エージェントから「発注側とSIのギャップを埋める発注側支援コンサルティング」と説明を受けて、「私がやりたかったことはこれだ!」と直観的に感じて入社を決めました。
経験を総動員して課題を解決
大手製薬会社様のプロジェクトが印象に残っています。テーマは、情報システム部門の強化を目的とした組織アセスメントです。現行業務を洗いざらい評価した上で、今の組織に足りない要素をリストアップし、課題解決に向けた施策を提案しました。情報システム部門の皆様から見れば、外部の人間があれこれと口出しをするわけです。しかも、お客様に動いていただかなければ改革は成功しません。生半可な提案では通用しない。「情報システム部門の仕事は理解しているよね?必要な知識も経験も持っているよね?」と自分を叱咤しながら、答えを導き出しました。当時は寝ても覚めてもプロジェクトのことを考えていました。報告書を見たお客様から「良くやってくれた」と言っていただいた時は感無量でした。
自らが提案したプランを顧客と二人三脚で実行に移す
今も大手製薬会社様をご支援しています。先程のプロジェクトから数カ月後、お客様が情報システム部門の改革に着手されたんです。その際、実行をサポートしてほしいとご依頼をいただきました。提案を実行に移してくださったこと、そのご支援をご依頼いただけたことは何よりも嬉しかったですね。自分たちが導き出した答えが間違っていなかったんだと、改めて実感できましたから。もう本当に胸が熱くなりました。
どんな難題にも解を提示できるコンサルタントを目指して
お客様の役に立つ仕事をしたいという思いはこれからも変わりません。その上で新しい目標が2つできました。1つは「できないと言わないコンサルタント」になること。前職ではできないことはできないと言えました。ウルシステムズではそれが通用しません。コンサルタントには逃げ道がない。そこが面白いところでもあるし、努力のしどころでもあります。もう1つは、「尖った専門性と広範な知識を併せ持つコンサルタント」になること。優れたコンサルタントとはスペシャリストとジェネラリストのバランスがとれた人だと思っています。その最適な配分はまだ分かりません。それを追い求めていくことが私の目標です。